臨床精神医学第47巻第9号

児童虐待についての現状と課題

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  • 小平 雅基(総合母子保健センター愛育クリニック)
  • 発行日:2018年09月28日
  • 〈抄録〉
    国内の児童虐待件数は平成8年に4,102件だったものが,平成28年には122,575件にまで増加しており,20年間で約30倍に増加したこととなる。現在の潜在件数としては数十万件の可能性をはらんでおり,医療機関を受診する全うつ病患者数に迫るものがある。しかし,それに対応する中心機関である児童相談所および児童福祉司は極めて不足した事態となっており,わが国における児童虐待の支援体制の現状は深刻なことが伺える。児童虐待による心身への影響は著しく,総合的にみればアタッチメント形成の障害とトラウマ関連障害の重ね合わせが発生してくるといえる。また社会全体の児童虐待による経済コストでも甚大な影響が及ぼされていると考えられる。今後精神科医療として,それに対応していくための医療経済的な枠組みや治療技術の教育的な枠組みなどを準備していくことが喫緊の課題といえる。

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Current situation on child abuse and neglect, and its issues
小平 雅基
総合母子保健センター愛育クリニック小児精神保健科