臨床精神医学第46巻第8号
認知症とこだわり─前頭側頭型認知症を中心に─
電子書籍のみ
- 繁信 和恵(浅香山病院)
- 発行日:2017年08月28日
- 〈抄録〉
認知症のこだわり症状は,「強迫,常同,反復行動」などであらわれる。それらは前頭側頭葉変性症や進行性核上性麻痺などさまざまな認知症で認められる。中でも最も高頻度に呈するのは前頭側頭葉変性症である。表面的に似た症状を呈す疾患に「強迫性障害」がある。強迫性障害患者でみられる症状は,自我異和的な運動行動の形をとる強迫行為で特徴づけられる。一方,脳器質性疾患でみられる常同・強迫行動では多くの場合,強迫行動に対する不合理性の自覚や自我違和感を伴わないことが特徴である。
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Dementia and stereotypic behavior
繁信 和恵
浅香山病院精神科・認知症疾患医療センター