肝胆膵第76巻第3号
治療アルゴリズム－2013年版との相違－
電子書籍のみ
- 澤田 雄，他(横浜市立大学)
- 発行日：2018年03月28日
- 〈要旨〉
膵癌診療ガイドライン2016年版の治療アルゴリズムの主な変更点は，膵癌取扱い規約第7版で定義された切除可能(R)，切除可能境界(BR)，局所進行切除不能(UR-LA)，転移性切除不能(UR-M)が，cStage分類の次に挿入されたことである．もう一つの大きな変更点は，切除可能(R)，切除可能境界(BR)で外科切除の前に補助療法を考慮することが加わった．一方でアルゴリズムに記載はないものの，切除困難な膵癌に対し，化学療法や放射線治療を施行し，down stagingの得られた症例に切除を行うconversion therapyが受け入れられつつある．本稿では，膵癌診療ガイドライン2016年版の変更点を概説し，膵癌の外科的治療に関して，アップデートされた知見を述べたい．
詳細
Revision in treatment algorithm of the JPS guidelines 2016 for pancreatic cancer
澤田 雄 松山 隆生 土屋 伸広 村上 崇 薮下 泰宏 本間 祐樹 熊本 宜文 遠藤 格
横浜市立大学消化器・腫瘍外科学