臨床精神医学第45巻第10号
コンピュータ認知行動療法の展開─インターネット支援型認知行動療法の可能性─
電子書籍のみ

- 中尾 重嗣・他(慶應義塾大学)
- 発行日:2016年10月28日
- 〈抄録〉
医療現場において認知行動療法(CBT)を実施できるセラピスト不足は世界共通の重大な喫緊の課題となっている。これを解決すべく開発されてきたのが,従来の対面式CBTより,治療アクセスや時間・経済的コストに優れ,セルフヘルプにも使用することができるようコンピュータを用いたCBTプログラムであり,コンピュータ認知行動療法(CCBT)と呼ばれる。CCBTの有効性に関してはいくつかの臨床試験で示されているが,高い治療脱落率が課題となっている。本稿では,CCBTについて概説し,その有用性や課題について検討し,さらに脱落率を減らす工夫を行ったインターネット支援型認知行動療法について紹介した。わが国において,CCBTはまだその有用性に対して検証が始まったばかりで,実用も始まったばかりであるが,今後,CBTを実施していくセラピストのスキル向上という観点からも,CCBTが貢献していくことが期待される。
詳細
Computerized cognitive behavioral therapy and its uses
中尾 重嗣* 中川 敦夫** 大野 裕***
*慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室
**慶應義塾大学病院臨床研究推進センター
***大野研究所