臨床精神医学第53巻第6号

限局性学習症の診断と教育的配慮

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  • 岡 牧郎(国立成育医療研究センター)
  • 発行日:2024年06月28日
  • 〈抄録〉
    限局性学習症(specific learning disorder)は不相応な学習困難をきたす神経発達症であり,読み書き,計算などの基本的な学習的技能が年齢相応に期待される程度よりも極端に劣っている状態を示す。診断に際しては,現在抱えている学習困難やこれまでの学習経過を十分に聴取したうえで,知能検査や標準化された学習評価ツールが用いられる。限局性学習症の児童に対しては多くの場面で教育的配慮が必要になるが,その基本的な考え方は,本人の能力や特性に合わせた適切な教育を提供することである。そのためには,学校や医療機関,他の専門機関(教育センターや放課後等デイサービスなど)がうまく連携・協働して,患者家族を支援する体制作りが求められる。なお,教育的配慮は学習技能を向上するための指導と合理的配慮に大別され,これらがバランスよく行われる必要がある。これらにより学習意欲や自己肯定感が維持され,二次障害の予防につながる。限局性学習症においては,地域差や学校間差のない支援体制の構築が望まれる。

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Diagnosis and educational accommodation for specific learning disorder
岡 牧郎
国立成育医療研究センターこころの診療科