臨床精神医学第53巻第2号
CBDオイル使用により中毒性精神病の再燃に至った2症例
電子書籍のみ
- 小田 晶彦・他(下総精神医療センター)
- 発行日:2024年02月28日
- CBDオイルとは大麻の主成分の一つであるカナビジオール(CBD)を抽出した製品である。穏やかな鎮静作用を持ち,さまざまな精神疾患の症状緩和作用があるとされている。現在わが国でもSocial Network Serviceなどでさかんに喧伝されており,若年者を中心に急速に使用が拡大している。筆者はCBDオイルの使用により中毒性精神病状態になった症例を2 例経験したため報告する。ともに過去に覚醒剤やMDMA,大麻,ケタミン,脱法ハーブなどの乱用経験がある。本来精神病惹起性のないと考えられているCBDオイルでも,他の違法薬物の乱用経験があると精神病を発現させかねないことを論じた。
詳細
Psychosis triggered by CBD oil abuse
小田 晶彦 須藤 亜沙実 小柳 一洋
国立病院機構下総精神医療センター