臨床精神医学第52巻第11号

睡眠と視覚機能

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  • 恩田 光基・他(東京医科歯科大学)
  • 発行日:2023年11月28日
  • 〈抄録〉
    光は,生体の概日リズムを調節し,睡眠と覚醒にも不可欠な役割を果たしている。光の明るさは,網膜の内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)によって感受され,その情報は脳の視交叉上核(SCN)に伝達される。SCNは概日リズムの中枢として機能し,松果体におけるメラトニンの産生を制御することで,睡眠覚醒リズムに影響を与える。網膜にも固有の概日リズムが存在するが,中枢概日リズムとの相互作用や,臨床的な意義はまだ十分に理解されていない。臨床的に光を睡眠治療に応用したものとしては,光療法がある。光を眼に照射することによって概日リズムの位相変化が起こることから,概日リズム睡眠・覚醒障害に対して使用される。しかし,全盲などの視覚障害では光によるリズムの調整が障害されるため,睡眠障害をきたしやすい。近年,概日リズムの重要性が精神疾患以外の領域でも認識される中,眼科学的な視点もふまえた睡眠医学への期待は大きい。

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Sleep and visual system: from ipRGC and SCN to sleep disorders
恩田 光基*1 内田 直*2
*1東京医科歯科大学精神科
*2すなおクリニック