臨床精神医学第52巻第11号

片頭痛と視覚

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  • 永田 栄一郎(東海大学)
  • 発行日:2023年11月28日
  • 〈抄録〉
    片頭痛は,一次性頭痛(慢性頭痛)に分類され,繰り返す頭痛発作は4 ~ 72時間持続し,多くは片側性で,拍動性の頭痛である。頭痛の強さは,中等度から重度の強さがあり,日常的な動作や体動により頭痛が増悪することが特徴である。また,随伴症状として頭痛発作以外に悪心,嘔吐,光過敏,音過敏,臭い過敏などを伴う場合がある。中でも光過敏症状は非常に多くの患者が訴え,片頭痛の誘発・増悪因子となる。その病態は,近年,網膜上に存在する内因性光感受性網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive retinal ganglion cells:ipRGCs)に関連していることが明らかとなってきた。ipRGCはメラノプシンという物質を含有し,オリーブ核に投射しており,瞳孔反射の縮瞳,散瞳の速度を調節している。片頭痛患者では,このipRGCが過敏に反応し光過敏を起こしている可能性がある。今後更なる研究で,片頭痛病態における光過敏のメカニズムの詳細な解明が望まれる。

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The relationship between migraine and vision
永田 栄一郎
東海大学医学部内科学系脳神経内科