臨床精神医学第52巻第11号

心因性視覚障害(転換性障害)

電子書籍のみ

  • 気賀沢 一輝(杏林大学)
  • 発行日:2023年11月28日
  • 〈抄録〉
    眼科における心因性視覚障害(転換性障害)の診断と治療の現状を報告した。眼科での本疾患の病名の変遷についても解説し,その問題点について検討した。長期にわたって本疾患の指針となってきたFreud S,Janet P による病態仮説に対する眼科医のスタンスを,症例を提示しつつ解説した。また,眼科のリハビリテーション部門であるロービジョンケアの有用性について紹介した。そして,本疾患では避けて通れない疾病利得に対する眼科での対応についても解説した。最後に,本疾患を考えるうえで切り離すことができない心身相関については,科学的証明の難しさが問題となってきたが,その難しさが何処に由来するかを,ハイデガーの存在論的差異の観点から考察した。その結果,本疾患の臨床では,発症前に出会った出来事と心身の反応をモノとコトとの両面から捉え,科学的な検査と併行してモノと共存する複数のコトについて対話を通して理解していくことが肝要と思われた。

電子書籍のご購入

1,324円(税込)

決済方法:クレジットカード
ご購入には会員登録が必要です
電子書籍の返品はできません

カートに入れる

デモ版ご確認のお願い

初めて電子書籍をご購入される際は、事前にデモ版をご覧いただき、ご利用される環境での動作確認を行ってください。

デモ版を見る

電子書籍の閲覧にはインターネットに接続された環境が必要です。オフラインではご利用いただけません。

電子書籍の動作環境

お気に入り登録にはログインが必要

詳細

Psychogenic visual disturbance (conversion disorder)
気賀沢 一輝
杏林大学医学部眼科学教室