臨床精神医学第52巻第2号

転換性障害患者に入院治療は不適切なのか?

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  • 本多 奈美(東北大学)
  • 発行日:2023年02月28日
  • 〈抄録〉
    筆者が非常勤医として週1日勤務している無床総合病院精神科にて,転換性障害の1例を経験した。症例は40代女性A。当科初診時はうつ病の診断であった。熱中症の疑いでかかりつけ総合病院に入院した後より,失神,無反応,脱力が生じるようになり,その後も同様の症状,歩行障害を繰り返した。解離性と思われる健忘,幻視,幻聴もみられた。症状出現のたびに総合病院,当院に救急搬送されることが続いた。当院が精神科ベッドを有さないこと,近隣の精神科病院からは受け入れ困難とされたこと,また,入院は疾病利得を強め症状を遷延させる可能性が高いことを懸念し,外来治療を継続した。しかし,筆者には,転換性障害に入院治療が本当に不適切なのだろうか? というクリニカルクエスチョンが生じた。ここでは,症例について述べ,クリニカルクエスチョンについて検討を行う。

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Is inpatient treatment inadequate for a patient with conversion disorder?
本多 奈美
東北大学大学院教育学研究科教育心理学講座臨床心理学分野