肝胆膵第84巻第1号
V-Netを用いた造影EUSによる膵癌のAI 診断
電子書籍のみ
- 鈴木 博貴，他（名古屋大学）
- 発行日：2022年01月28日
- 〈要旨〉
膵腫瘤の鑑別におけるソナゾイド®を用いた造影超音波内視鏡検査（CE-EUS）の有用性は数多く報告されているが，その評価方法については，煩雑さや客観性の乏しさなどの問題点があげられる．近年，deep learningを用いた人工知能（AI）による自動診断は著しい進歩を遂げているが，CE-EUSによる膵癌の自動診断の報告はまだ少ない．今回われわれは，名城大学理工学部との医工連携にてAIを用いたCE-EUSによる膵癌自動診断能について研究を行った．Attentionを使用したV-Netに基づいたCE-EUSの膵癌自動診断能は，従来のTICによる定量的評価には及ばなかったが，パターン分類による多相評価と同程度の診断能を得た．実臨床への応用に向けて，今後さらなる診断能向上が必要である．
詳細
Artificial intelligence diagnosis using V-net for pancreatic cancer in contrast-enhanced
endoscopic ultrasonography
鈴木 博貴＊1 加藤 聡太＊3 石川 卓哉＊1 大野 栄三郎＊1 川嶋 啓揮＊2 堀田 一弘＊3
＊1名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
＊2名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部
＊3名城大学理工学部電気電子工学科