肝胆膵第84巻第1号

超音波画像でのAIを用いた肝腫瘤検出と鑑別診断

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  • 西田 直生志,他(近畿大学)
  • 発行日:2022年01月28日
  • 〈要旨〉
    診断治療法の進歩により,疾患のマネジメントは複雑化しており,少子高齢化に伴う人口構造の変化は医療への負担となる.したがって,AIのもつ速さと正確さの特徴を利用し,医療の質の均てん化を図る必要がある.一方,肝疾患診療において超音波検査,特にB-mode超音波検査は広く普及しており,特に肝悪性腫瘍の検出と鑑別には欠かせない画像検査である.われわれは,独自のデータ収集基盤を用いて全国の11施設より肝腫瘤のB-mode画像を収集した.これらを物体検出・鑑別アルゴリズムの学習データとして用い,B-mode超音波検査の際に肝腫瘤の検出と鑑別を支援するAIモデルを開発している.肝腫瘤の検出に関しては,再現率,適合率,F値はすべて0.9を超えており,本モデルは数ミリの肝細胞癌の肝内転移巣を検出できる.また肝腫瘤4疾患の鑑別モデルの正診率は90%を超え,独立コホートで比較したヒト専門医,非専門医の正診率を上回った.肝腫瘤検出と鑑別モデルを統合し,リアルタイムでの検出から診断が可能となっている.本モデルは,肝腫瘤の超音波検査におけるヒューマンエラーの防止に貢献することが期待される.

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詳細

AI-aided detection and diagnosis of liver tumor for B-mode ultrasonography
西田 直生志*1,4 山川 誠*2,4 目加田 慶人*3 椎名 毅*2,4 工藤 正俊*1,4
*1近畿大学医学部消化器内科
*2京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
*3中京大学工学部情報工学科
*4日本超音波医学会