肝胆膵第83巻第5号
悪性胆道狭窄に対するドレナージ戦略－肝門部（切除・非切除）－
電子書籍のみ
- 加藤 博也，他（岡山大学）
- 発行日：2021年11月28日
- 〈要旨〉
肝門部領域悪性胆道狭窄に対する胆道ドレナージ戦略は切除か非切除かによって大きく異なる．切除の場合は残肝側にENBDを行うのが基本である．右葉・左葉いずれを残すかについては事前の画像診断をもとに可能であればERCP前に決定しておく．非切除の場合は開存期間の点でPSよりMSが優れるためMSの留置を行うことが多い．片葉ドレナージと両葉ドレナージの優劣はいまだ明らかではなく，RBO時の対応を含めたうえで選択することが重要である．MSについてはいったん留置すると狭窄の再評価が困難となる．化学療法を行ったのちに手術を検討する症例において狭窄の再評価が必要と判断されればMS留置よりもPS留置が望ましい．
詳細
The strategy of biliary drainage for the patients with malignant hilar biliary obstruction
加藤 博也 松本 和幸 堀口 繁 堤康 一郎 岡田 裕之
岡山大学病院消化器内科