肝胆膵第83巻第5号
胆道狭窄に対する診断アプローチ
電子書籍のみ
- 黒澤 貴志，他（東京医科大学）
- 発行日：2021年11月28日
- 〈要旨〉
胆道狭窄に対する診断アプローチは，まず臨床症状・血液検査より胆道疾患を疑うことからはじまる．低侵襲な画像診断から行い鑑別疾患をあげることが基本であり，腹部超音波検査・CT・MRIなどが重要な役割を果たす．超音波内視鏡検査は質的診断に有用で，胆道癌の進展範囲診断も可能である．また適応を十分に吟味する必要はあるが，経消化管的に超音波内視鏡下穿刺吸引法も可能である．内視鏡的経乳頭的アプローチが可能な症例に対しては，胆管造影の後に管腔内超音波検査（IDUS）を行う．透視下での胆管組織生検を行っても確定診断がつかない場合は胆道鏡による検査を追加し，内視鏡診断とともに直視下での生検を考慮する．
詳細
Diagnostic approach to biliary stricture
黒澤 貴志 祖父尼 淳 土屋 貴愛 石井 健太郎 田中 麗奈 殿塚 亮祐 向井 俊太郎 山本 健治郎 朝井 靖二 松波 幸寿 小嶋 啓之 南 裕人 本間 俊裕 平川 徳之 中坪 良輔 糸井 隆夫
東京医科大学病院臨床医学系消化器内科学分野