肝胆膵第80巻第3号
胆管挿管困難例に対するRendezvous法
電子書籍のみ
- 桒谷 将城，他（北海道大学）
- 発行日：2020年03月28日
- 〈要旨〉
胆管挿管困難例に対する対処法には，大別して経乳頭的アプローチ，経消化管的アプローチ，経皮的アプローチが存在し，経消化管的アプローチがいわゆる超音波内視鏡ガイド下rendezvous 法（EUS-RV）である．胆管挿管困難例に対するEUS-RVの適応は，①結石除去や胆管生検のために経乳頭的（経胆管空腸吻合部的）胆管挿管を必要とすること，②出血傾向にないこと，③大量腹水のないことである．EUS-RV施行の際の穿刺部位は胃と十二指腸であり（術後腸管再建例では空腸の場合もあり），それぞれに長短を有する．偶発症は主に胆汁漏，出血，気腹であり，EUS-RV施行前にはその必要性を十分勘案することが重要である．
詳細
Endoscopic ultrasonography-guided rendezvous method for difficult selective biliary Cannulation
桒谷 将城＊1 川久保 和道＊2 加藤 新＊2 平田 幸司＊2 平田 甫＊2 坂本 直哉＊2
＊1北海道大学病院光学医療診療部/ 消化器内科
＊2北海道大学大学院医学研究院消化器内科学教室