肝胆膵第80巻第3号
プレシジョンメディスンを目指した遺伝子パネルとEUS-FNAの役割
電子書籍のみ
- 橋本 裕輔(国立がん研究センター東病院)
- 発行日:2020年03月28日
- 〈要旨〉
2019年6月にがんゲノムプロファイリング検査が保険収載され,標準治療終了後のがん患者の治療選択肢が拡大される可能性がある.がんゲノムプロファイリング検査は過去の手術標本や生検組織などの組織標本からゲノムDNAを抽出して治療薬決定となるドライバー遺伝子を中心に,数百程度の多数の遺伝子の変異解析を行うものである.例えば肺癌では多数のドライバー遺伝子が確認され,EGFRやALK融合遺伝子など多数存在し,それぞれに対してすでに薬剤開発が行われ,治療法が確立しており,プレシジョンメディスンが行われている.EBUS-FNAによって組織や細胞採取がなされ,治療決定がされている.本稿では遺伝子パネルについて述べるとともにEUS-FNAの役割を述べたい.
詳細
Role of EUS-FNA in cancer genome panel using next generation sequencing
橋本 裕輔
国立研究開発法人国立がん研究センター東病院肝胆膵内科