肝胆膵第78巻第4号
実臨床におけるグレカプレビル+ピブレンタスビル治療効果− DAA不成功例を含めて−
電子書籍のみ
- 渡辺 崇夫,他(愛媛大学)
- 発行日:2019年04月28日
- 〈要旨〉
実臨床におけるグレカプレビル+ピブレンタスビル治療効果を検証するため,愛媛県内の当科関連施設において同治療を行った316例の治療成績をまとめた.Direct-acting antivirals(DAAs)の再治療例は29例であり,前治療はアスナプレビル(ASV)/ダクラタスビル(DCV)12例,ソホスブビル(SOF)/レジパスビル(LDV)4 例,SOF/リバビリン(RBV)13例であった.現在のところ,全体で171/173例(98.8%),DAAs再治療例においても17/17例全例でsustained virological response(SVR)12 を達成した.SVR12非達成であった2 例において,治療効果が減弱するとされるHCV NS5A P32欠失変異はなく,1 例は胃切除後の影響が示唆されたが,ほかの1 例では非達成の理由は不明であった.また高度な慢性腎臓病の合併例では,腎機能悪化について留意が必要であると考えられた.
詳細
Real-world efficacy of glecaprevir plus pibrentasvir for chronic hepatitis C patients including failures to previous direct-acting antiviral therapy
渡辺 崇夫 日浅 陽一
愛媛大学大学院医学系研究科医学専攻消化器・内分泌・代謝内科学