臨床精神医学第47巻第12号

軽度認知障害を支える社会

電子書籍のみ

  • 粟田 主一(東京都健康長寿医療センター研究所)
  • 発行日:2018年12月28日
  • 〈抄録〉
    軽度認知障害(MCI)は,標準的な環境において自立が保持されていたとしても,環境との相互作用の中で,障害を顕在化させ,進展させ,自立生活が阻まれるリスクが高まっている状態と理解することができる。特に,「家族によるソーシャルサポート・ネットワークが確保されにくい状況」,「貧困」,「偏見と差別」,「複雑な手続きや作業を要する社会環境」は,「社会的孤立」という道筋を経て,尊厳ある自立生活の継続に負の影響を及ぼす可能性がある。MCIを支える社会とは,偏見や差別のない社会環境の中で,家族以外の人々とも協働してソーシャルサポート・ネットワークを構築し,信頼できるパートナーシップのもとで,生活支援,経済的支援,意思決定支援を含む社会的支援を相互に提供することができる仕組みがあり,それらによって,認知機能低下とともに生きる人々が,希望と尊厳をもって自立生活を継続することができる社会かと考える。

電子書籍のご購入

1,324円(税込)

決済方法:クレジットカード
ご購入には会員登録が必要です
電子書籍の返品はできません

カートに入れる

デモ版ご確認のお願い

初めて電子書籍をご購入される際は、事前にデモ版をご覧いただき、ご利用される環境での動作確認を行ってください。

デモ版を見る

電子書籍の閲覧にはインターネットに接続された環境が必要です。オフラインではご利用いただけません。

電子書籍の動作環境

お気に入り登録にはログインが必要

詳細

Social environment to support people living with mild cognitive impairment
粟田 主一
東京都健康長寿医療センター研究所