臨床精神医学第47巻第12号
軽度認知障害における分子イメージング
電子書籍のみ
- 互 健二・他（量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所）
- 発行日：2018年12月28日
- 〈抄録〉
軽度認知障害（mild cognitive impairment：MCI）とは認知機能の低下を認めるも，日常生活に支障がない状態である。MCIは多様性に富み，介入の妥当性を検討する意味合いでも早期にその背景病理を特定することが重要である。分子イメージング技術の発展に伴い，アミロイドやタウといった異常タンパク質の脳内蓄積を発症前の段階で評価することが可能となりつつある。一方，MCIの段階で背景病理を特定することによる心理反応への配慮も必要である。本稿では近年のアミロイド・タウイメージングの開発状況に触れつつ，分子イメージングによる心理的影響についても考察する。
詳細
Molecular imaging in mild cognitive impairment
互 健二＊1,2 島田 斉＊1 樋口 真人＊1 繁田 雅弘＊2 須原 哲也＊1,2
＊1量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部
＊2東京慈恵会医科大学精神医学講座