肝胆膵第76巻第6号

慢性膵炎での急性炎症とその意義

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  • 能登原 憲司(倉敷中央病院)
  • 発行日:2018年06月28日
  • 〈要旨〉
    慢性膵炎は経時的変化を組織学的に把握する方法がなく,どのように進展していくのかいまだ不明な点が多い.従来の病理学的報告は仮性嚢胞の切除例や剖検例を用いた検討で,この問題を解決するのに相応しいとは言い難い.筆者の経験では,慢性膵炎では時相の異なる病変が混在していて,このことがacute on chronicの存在を示唆している.小葉では腺房細胞の消失と浮腫,線維芽細胞の増生などの急性炎症とその修復像を認めることがあり,原疾患の再燃,閉塞性膵炎の可能性がある.膵管には蛋白栓や膵石の形成のほか,蛋白栓を中心として肉芽組織を形成するような炎症をみることもある.これらの病変が慢性膵炎の進行に関与していると推察される.

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Pathological significance of acute inflammation in chronic pancreatitis
能登原 憲司
公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院病理診断科