臨床精神医学第47巻第5号

研究報告 初診時に不登校を呈した小中学生の登校再開までの時間的経過

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  • 岸本 光一・他
  • 発行日:2018年05月28日
  • 〈抄録〉
    目的;さまざまな背景を有する不登校を一つの集団としてとらえ,その開始から終了までの時間的経過を明らかにする。方法;2012年4月〜2013年3月までの小・中学生の初診患者のうち不登校患者を抽出。不登校開始時の学年から低年齢群と高年齢群に分け,不登校の開始および再登校の時期,不登校継続期間について比較。結果;約半数が再登校を果たした。低年齢群では発達障害群,高年齢群では適応障害・ストレス障害群が多かった。不登校開始の時期は小学2〜3年,5年,中学1年が多かった。再登校の時期は中学2〜3年,高校1年が多かった。不登校の開始は長期休暇後が多かった。再登校は,高年齢群は4月,低年齢群は6月が最多だった。低年齢群は半数が1年以内,高年齢群は2年以内に再登校を果たす傾向がみられた。結論;不登校の時間的経過には一定の傾向があり,学年や学期など季節性を意識した縦断的な評価や介入が有用であることが示唆された。

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詳細

A longitudinal study examining the longitudinal course of elementary and junior high school students who refuse to attend school
岸本 光一1,2) 柳橋 達彦2) 長沢 崇2) 佐山 英美2) 岩坂 英巳3) 笠原 麻里2)
1)一般財団法人信貴山病院分院上野病院
2)駒木野病院児童精神科
3)ハートランドしぎさん子どもと大人の発達センター