臨床精神医学第45巻第12号

研究報告 遠隔で行った強迫症に対する曝露反応妨害法─3症例のケースシリーズ─

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  • 岸本 泰士郎・他(慶應義塾大学)
  • 発行日:2016年12月28日
  • 〈抄録〉
    強迫症に対する曝露反応妨害法(EXRP)の有効性は確立されているが,治療者が不足している,強迫症状から通院が困難であるなどの理由から十分に普及していない。遠隔通信によってEXRPを行うことでこれらの問題を解消できる可能性がある。筆者らは強迫症に対してWEB会議システムを用いた遠隔EXRPの介入試験を行っており,本論文では治療を終了した3症例の経過を報告する。3例の内訳は,不潔恐怖の30代女性,加害恐怖の20代男性,加害恐怖の40代男性であった。いずれも遠隔EXRPによって症状が改善し,遠隔治療への心理的受け入れも良好だった。対面での治療では治療効果が頭打ちだったが,遠隔への切り替えで症状が大きく改善した例もあった。今後,より多くの経験を重ねることで,どのような因子が改善に結びつきやすいか,逆に改善しない場合どのような因子が関連しているのかといった検証を行う必要がある。

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Exposure response prevention utilizing telemedicine -Case series of three cases-
岸本 泰士郎1) 垂水 沙梨1) 中前 貴2) 三村 將1)
1)慶應義塾大学医学部精神神経科学教室
2)京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学