臨床精神医学第53巻第9号

統合失調症の心理社会的早期介入のあり方─諸外国の現状と戦略─

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  • 臼井 香(国立精神・神経医療研究センター)
  • 発行日:2024年09月28日
  • 〈抄録〉
    近年,統合失調症早期段階への介入の有効性が示唆され,1990年代以降,先進国を中心に心理社会的介入を含む包括的早期介入の取り組みが行われるようになった。早期介入の研究が積み重なってきたことで,近年では初発期への早期介入の長期的効果や前駆期にターゲットを絞った戦略の限界を示すエビデンスが国際的に示された。本邦においては,統合失調症の早期介入の基盤が十分とはいえず,教育,医療,地域でケアシステムの構築を進めていく必要がある。今後は,①統合失調症発症リスクのある若者の多くが気軽に早期介入へアクセスできるための戦略,②初発期におけるエビデンスのある包括的早期介入を受ける機会の確保,③早期介入を経て臨床期あるいは発達段階に応じたケア移行がスムーズに行われる体制構築が求められる。

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Psychosocial early intervention for schizophrenia –current status and strategies in other countries–
臼井 香
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部