肝胆膵第81巻第6号
日本移植学会提言によるCOVID-19パンデミック時の肝移植
電子書籍のみ
- 大段 秀樹(広島大学)
- 発行日:2020年12月28日
- 〈要旨〉
日本移植学会では,万全の対策を整えるべく,COVID-19対策委員会を立ち上げ,「COVID-19の移植医療における基本指針」を作成している.肝移植の実施状況は,2019年1~8月末までの脳死下提供が56 件で,肝単独・肝腎同時移植51 例であるのに対して,2020年1~8月末までの脳死下提供が50件で,肝単独・肝腎同時移植42例であり,肝不全患者の唯一の救命手段である肝移植を継続すべく,各施設が意欲的に取り組んでいる.2020年10月5日時点で,累計33名の臓器移植患者が感染し,そのうち肝移植患者は3例である.COVID-19が肝移植に与えた影響を詳細に調査するため,日本移植学会の特別研究班が発足している.
詳細
Liver transplantation activity in Japan during the COVID-19 crisis: recommendation by the Japanese Society for Transplantation
大段 秀樹*1,2
*1広島大学大学院消化器・移植外科学
*2日本肝移植学会会長