肝胆膵第79巻第1号

腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の術野展開法

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  • 松下 晃,他(日本医科大学)
  • 発行日:2019年07月28日
  • 〈要旨〉
    腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術は欧米のみならず近年アジアからも短期および長期の手術成績を示され,低侵襲で有用な術式であることが報告されてきている.本邦においても本術式が平成28 年4月より保険収載された.現段階では脈管の合併切除およびリンパ節郭清を伴わないものに対して実施した場合のみ算定されるが,本術式は今後さらに多くの施設で行われるようになると考えられる.膵鉤部には,膵頭神経叢,結腸間膜,十二指腸・空腸間膜と上腸間膜動脈神経叢およびTreitz靭帯が折り重なって存在している.膵頭十二指腸切除術では,それらの間膜を一つ一つ分離・同定して切除を行う必要がある.SMAの走行を認知しながら膵頭部解剖を正確に把握し,切除・郭清を安全に行うための術野展開法を報告する.

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松下 晃 中村 慶春 吉田 寛
日本医科大学消化器外科