肝胆膵第79巻第1号
ロボット支援下肝切除術の現況と経済性
電子書籍のみ
- 加藤 悠太郎，他（藤田医科大学）
- 発行日：2019年07月28日
- 〈要旨〉
ロボット支援下肝切除術は近年，海外では急速に発展しつつある一方でわが国では十分に普及しておらず，いまだ健康保険未収載術式である．しかしながら，その機能的特長により，安定した視野での精緻な脈管確保・処理や出血時の縫合止血操作などで通常の腹腔鏡下肝切除術に対する優位性があり，特に高難度解剖学的肝切除や脈管再建を伴う肝切除術への適用が期待されている．一方，保険未収載であること，高額なデバイスや機器メインテナンス費用の観点からは，その経済性は通常の腹腔鏡下肝切除術に比較して劣ると考えられる．今後，他領域と同様に保険収載を獲得すること，より安価なロボットシステムの開発が期待される．
詳細
Robotic liver resection: Fujita experience and a reference to economic issue
加藤 悠太郎 杉岡 篤 小島 正之 棚橋 義直 中嶋 早苗 安田 顕 宇山 一朗
藤田医科大学総合消化器外科