肝胆膵第79巻第1号
腹腔鏡下肝切除におけるシミュレーション・ナビゲーション
電子書籍のみ
- 野見 武男,他(奈良県立医科大学)
- 発行日:2019年07月28日
- 〈要旨〉
腹腔鏡下肝切除は,視野・動作制限が大きく,技術的に難度が高い.こうした欠点を克服するために,術前シミュレーション,術中ナビゲーションが活用されている.Multidetector-row CT(MDCT)と三次元画像解析ソフトにより作成された三次元的解剖画像(volume rendering画像)により,主要な脈管や腫瘍の位置診断,ランドマークの確認,正確なvolumetryなどが可能となる.一方,術中ナビゲーションとして,ICG(indocyanine green)が広く用いられるようになってきており,腫瘍同定,系統的切除における区域の境界同定,胆管走行の確認などに使用されている.こうしたシミュレーション・ナビゲーションを駆使することにより,安全で正確な腹腔鏡下肝切除を施行することが可能になると考える.
詳細
Simulation and navigation in laparoscopic liver resection
野見 武男 北東 大督 吉川 高宏 松尾 泰子 紙谷 直毅 庄 雅之
奈良県立医科大学消化器・総合外科