肝胆膵第79巻第1号
胆道良性疾患における腹腔鏡下手術
電子書籍のみ
- 梅澤 昭子(四谷メディカルキューブ)
- 発行日:2019年07月28日
- 〈要旨〉
胆道疾患に対する腹腔鏡下手術は,日本では1990年の山川らによる腹腔鏡下胆嚢摘出術を端緒として,その低侵襲性が患者に強く支持されて瞬く間に普及し,適応疾患と術式が拡大してきた.特に腹腔鏡下胆嚢摘出術は腹部外科領域の腹腔鏡下手術の30%を占める標準的な術式となり,合併症の低減のために手術の安全な手順の標準化も提案されている.適応は,当初禁忌とされていた急性胆嚢炎だけでなく,アドバンス胆道手術である腹腔鏡下胆管切石術や先天性胆道拡張症手術まで広がり,良好な成績が報告されている.安全のための手順の確立と標準化,長期成績の検討によって,さらに患者のQOLに寄与する成熟した手術となることが期待される.
詳細
Laparoscopic surgery for benign biliary disease
梅澤 昭子
四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター外科