臨床精神医学第47巻第10号

  • 特集/精神科リハビリテーションの新たな展開
  • 発行日:2018年10月28日
  • 〈企画趣旨〉
     現在,リハビリテーション専門職として,理学療法士(PT),作業療法士(OT),言語聴覚士(ST)が活躍している。なかでも作業療法は,歴史的にも精神科と関係が深く,精神科診療と作業療法は切っても切れない関係にあるが,歴史的にみると,精神科は,作業療法を認めないとの態度を表明した時期もある。理学療法士は,疾患や外傷などにより身体運動機能が低下した人に対するリハビリとして広く活用されているが,近年では,高齢者の廃用性萎縮,精神科の長期入院のための機能低下などもその対象となっている。言語・聴覚療法は,もともとは脳梗塞などによる言語の機能低下に対するリハビリを担当していたが,近年は,発達障害児童の言語訓練,高齢者の嚥下障害などもその対象とするようになった。
     このようにリハビリ3職種の役割は大きく変化しており,精神科医療との新たな連携が必要とされている。現代的な意味で精神科側とリハビリ専門職側とのコミュニケーションが必要とされており,このようなリハビリ専門職との役割分担について新しい視点を説明したい。

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〈目次〉
精神科リハビリテーションとリハビリテーション専門職の最近の動向 (大阪河﨑リハビリテーション大学)武田 雅俊
統合失調症の社会参加─リカバリーに向けて─ (帝京大学)渡邊 由香子・他
うつ病の復職支援のエビデンスと実践 (品川駅前メンタルクリニック)有馬 秀晃・他
依存症からの社会復帰とアルコールリハビリテーションプログラムの活用 (久里浜医療センター)湯本 洋介・他
発達障害児の社会的媒介者としての「弱いロボット」 (大阪河﨑リハビリテーション大学)木村 秀生
認知症に対して認められるリハビリテーション加算の要件と実際 (藍野大学)酒井 浩・他
作業療法の歴史・現状と精神科リハビリテーションへの関わり (日本作業療法士協会)香山 明美
理学療法の歴史・現状と精神科リハビリテーション (日本理学療法士協会)半田 一登
言語聴覚療法の歴史・現状と精神科リハビリテーションへの関わり (東北文化学園大学)長谷川 賢一
精神科からみたリハビリテーション専門職への期待 (水間病院)鐘本 英輝・他
リハビリテーション職からみた精神科リハビリテーションのあるべき姿 (大阪河﨑リハビリテーション大学)寺山 久美子
研究報告
母子に発病した精神病をめぐる症候学・疾病論の一考察 (東邦大学)高橋 晶子・他