肝胆膵第78巻第1号
膵神経内分泌腫瘍の外科治療前にわかる予後予測因子
電子書籍のみ
- 南野 佳英，他（神戸大学）
- 発行日：2019年01月28日
- 〈要旨〉
膵神経内分泌腫瘍は多様な悪性度を示す膵原発腫瘍である．腫瘍の予後を術前に正確に予測することは，手術の適応や時期，適切な術式を選択するうえで極めて重要である．腫瘍の機能性と腫瘍径という従来の指標に加え，近年では超音波内視鏡下針生検により，術前に腫瘍の組織像や増殖能を評価することが可能となった．また，血液マーカーや各種画像検査についてもいくつかの予後に関連する因子が報告されている．これらのさまざまな指標を効果的に組み合わせることによって，治療前に膵神経内分泌腫瘍の予後を適確に予測できれば，最適な治療選択が可能となるだけでなく，予後向上に向けた新たな治療戦略の開発につながることが期待される．
詳細
Preoperative risk factors for resectable pancreatic neuroendocrine tumors
南野 佳英＊1 外山 博近＊1 松本 逸平＊2 福本 巧＊1
＊1神戸大学大学院医学研究科外科学講座肝胆膵外科学分野
＊2近畿大学医学部外科学教室肝胆膵外科