臨床精神医学第47巻第8号
うつ病のrTMS治療の適正使用指針と保険診療
電子書籍のみ
- 篠崎 和弘（浅香山病院）
- 発行日：2018年08月28日
- 〈抄録〉
厚生労働省はrTMSを薬事承認し，適正使用を担保する体制を求めた。そこで日本精神神経学会は「適正使用指針」を作成し，学会ホームページに掲載した。指針では適応患者基準，施設基準，実施者基準などを定めた。中等度の重症度のうつ病患者を対象とし，軽症患者は対象とならない。万一のけいれん発作や悪化入院治療に備えて，クリニックには入院治療が可能な施設との連携を求めた。rTMSはセカンドラインの治療法なので，変薬，併用療法，増強療法などとの比較選択が求められるので，専門医資格を実施者要件とした。実施者には学会主催の講習会とメーカー主催の技術講習会の受講が求められている。高い効果と安全性を確保し乱用とならないように適正使用のもと，有用な治療法として普及することを実現したい。
詳細
A guide to appropriate use of rTMS 2018 and health insurance for depression
篠崎 和弘
公益財団法人浅香山病院臨床研究研修センター