肝胆膵第77巻第1号

胆汁酸の消化管運動への作用

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  • 眞部 紀明,他(川崎医科大学)
  • 発行日:2018年07月28日
  • 〈要旨〉
    胆汁酸は小腸内で脂質の消化および吸収に重要な役割を果たすだけでなく,生体内においてさまざまなシグナル伝達の制御にも関係している.胆汁酸が作用を及ぼす生理機能の一つに消化管運動があげられ,消化管の各部位で微妙に作用が異なることが判明している.上部消化管(胃,小腸)に対して胆汁酸は運動機能低下に働くため,胃排出や小腸の通過時間を遅延させるとする報告が多い.一方で大腸粘膜に胆汁酸が接触すると上部消化管のそれとは異なり,蠕動運動が惹起され大腸通過時間の短縮が生じる.近年の分子細胞生物学の進歩により胆汁酸の消化管運動に対するメカニズムが明らかにされてきている.Enterochromaffin細胞,腸管神経細胞,平滑筋細胞などに発現している胆汁酸受容体Takeda G protein-coupled Receptor 5が大きな役割を担っており,近年胆汁酸を介して作用を示す慢性便秘治療薬も開発されている.

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Effect of bile acid on gastrointestinal motility
眞部 紀明*1 春間 賢*2
*1川崎医科大学総合医療センター検査診断学(内視鏡・超音波)
*2同 総合内科学2