臨床精神医学第54巻第2号

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  • 特集/今の時代のトラウマ:診断と評価
  • 発行日:2025年02月28日
  • <企画趣旨>
    ICD-11にて,複雑性PTSD(Complex Post Traumatic Stress Disorder)が採用され,従来のPTSDとは分けて考えなければならなくなってきた。むしろ,別の疾患として,適切に診断し,それに応じた治療が重要である。ほかの精神疾患と酷似し,精神科診療の場面で誤診に至ることもあり得る。今,改めて,トラウマにどのようなものがあるのか,さらに開発されつつある新たな治療的アプローチはどんなものがあるのか,学ぶ機会になることを目指したい。第2弾として,トラウマの契機と診断,症状評価を中心に考えたい。

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<目次>
Ⅰ.総 論
PTSD 総論─気づかれにくい症状とトラウマインフォームドケア─ 東京大学 西 大輔
Complex PTSD 久留米大学 千葉比呂美・他

Ⅱ.トラウマの契機
児童期逆境体験(Adverse Childhood Experiences:ACE)研究に関する最新の動向  三重大学 松浦 直己
子どもの社会環境でのトラウマ(学校内:いじめなど) 駒木野病院 笠原 麻里
おとなの社会環境でのトラウマ─職場における「出来事」─ 神田東クリニック 吉村 靖司

Ⅲ.評 価
トラウマの症状評価およびスケーリング 福島県立医科大学 佐藤 秀樹・他
ICD-11のPTSDと複雑性PTSDの診断評価のための国際トラウマ面接(International Trauma Interview:ITI) 国立精神・神経医療研究センター 丹羽 まどか
子どものPTSDアセスメント 兵庫県こころのケアセンター 亀岡 智美

総説
精神疾患用のタブレット版認知機能検査の開発 豊巻 敦人・他
研究報告
ブレクスピプラゾールの投与と心理社会的サポートにより改善のみられた最遅発性統合失調症様精神病の2症例 武田 隆綱