肝胆膵第82巻第5号

  • 特集/令和時代における「尾状葉」のすべて
  • 発行日:2021年05月28日
  • 〈企画趣旨〉
    尾状葉は肝の左右両葉の背側に位置し,外科解剖では下大静脈と主要肝静脈,肝門版に囲まれた領域と定義される.私が若い頃には肝臓外科医の先輩から尾状葉は扇の要(かなめ)と習った.尾状葉の解剖は複雑で,体表から深部に存在していること,周囲を主要な脈管で取り囲まれているといった制約から,尾状葉に存在する腫瘍の治療は困難で,脈管解剖の多様性から外科切除においても手痛い合併症を経験することもある.本邦からは鋳型標本や屍体肝を用いた詳細な解剖学的検討や肝門部胆管癌に対する切除の意義,尾状葉全切除という新しい術式など世界に冠たる知見が発信されてきた.今回の特集はそれらを集め尾状葉について学ぶ機会としたい.

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〈目次〉
〔巻頭言〕尾状葉は日本の独壇場 日本大学 髙山 忠利
Ⅰ.総 説
尾状葉解剖研究の歴史 群馬大学 小暮 公孝
尾状葉の解剖
尾状葉の動脈 東京医科大学茨城医療センター 大城 幸雄
肝鋳型標本を用いた尾状葉の門脈と肝静脈の詳細な検討 野市中央病院 公文 正光,他
肝尾状葉の胆管枝 名古屋大学 江畑 智希,他
尾状葉の画像診断 日本大学 衣袋 健司,他
尾状葉肝細胞癌の臨床病理学的特徴 九州大学 伊藤 心二,他
Ⅱ.外科治療
肝細胞癌に対する尾状葉切除 日本大学 檜垣 時夫,他
肝細胞癌に対する腹腔鏡下肝切除-尾状葉病変への適応と手術手技- 群馬大学 新木 健一郎,他
肝門部領域胆管癌切除における尾状葉切除 愛知県がんセンター 梛野 正人,他
生体肝移植左肝グラフトにおける尾状葉の意義 熊本大学 日比 泰造
Ⅲ.外科以外の治療
尾状葉肝細胞癌に対するアブレーション 順天堂大学 椎名 秀一朗,他
尾状葉肝細胞癌に対する放射線治療-粒子線治療を含む- 群馬大学 渋谷 圭,他
尾状葉肝細胞癌に対するTACE 福井県済生会病院 宮山 士朗
尾状葉肝細胞癌に対する長期治療成績-外科治療との長期成績比較- 北海道大学 島田 慎吾,他
鼎 談
令和時代における尾状葉肝細胞癌治療 (司会)調 憲(群馬大学)/髙山 忠利(日本大学)/
宮山 士朗(福井県済生会病院)