臨床精神医学第54巻第1号

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  • 特集/今の時代のトラウマ:心理的支援・治療と病態研究
  • 発行日:2025年01月28日
  • <企画趣旨>
    ICD-11にて,複雑性PTSD(Complex Post Traumatic Stress Disorder)が採用され,従来のPTSDとは分けて考えなければならなくなってきた。むしろ,別の疾患として,適切に診断し,それに応じた治療が重要である。ほかの精神疾患と酷似し,精神科診療の場面で誤診に至ることもあり得る。今,改めて,トラウマにどのようなものがあるのか,さらに開発されつつある新たな治療的アプローチはどんなものがあるのか,学ぶ機会になることを目指したい。第1弾として,トラウマの多種にわたる治療と最新の病態研究を中心に考えたい。

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<目次>
Ⅰ.心理的支援・治療
サイコロジカル・ファーストエイド  東京大学 田中 英三郎
トラウマインフォームドケア─トラウマの視点から環境を創る─ 兵庫県こころのケアセンター 酒井 佐枝子
眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR) 神戸親和大学 椎野 智子
日本発祥の心理療法─ホログラフィートーク─  青山学院大学 加藤 嘉明
サイコロジカル・リカバリースキルの概要 兵庫県こころのケアセンター 大澤 智子
成人と子ども向けのさまざまなトラウマフォーカスト認知行動療法─方法の実際と臨床実践の課題─  ひょうご被害者支援センター 山本 沙弥香
感情と対人関係の調整スキルトレーニング(STAIR) 国立精神・神経医療研究センター 丹羽 まどか
TS プロトコール 福井大学 杉山 登志郎
Ⅱ.研 究
PTSD 病態モデルの進展とトランスレーショナル研究の課題 国際電気通信基礎技術研究所 千葉 俊周
総説
ディオゲネス症候群─トランスノソグラフィによるアプローチをふまえて─ 中川 東夫