肝胆膵第83巻第6号

膵癌に対するナノナイフ治療

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  • 森安 史典,他(山王病院がん局所療法センター)
  • 発行日:2021年12月28日
  • 〈要旨〉
    Irreversible electroporation(IRE,NanoKnife®)は非熱的ablationの治療法として注目されている.特に膵臓癌では,膵臓の周囲に,血管,胆管,膵管などの脈管,胃,十二指腸,小腸,大腸などの消化管,神経叢などが錯走するため,細胞死のみを惹起し線維性の構造物に障害のないナノナイフ治療が適していると指摘されてきた.筆者らの成績ではステージⅢの局所進行膵癌に対して,化学療法とナノナイフ治療の併用により,全生存期間(OS)の中央値(MST)が28 か月と良好な成績である.本稿ではナノナイフ治療の原理,治療法の実際,治療効果,有害事象,今後の展望について述べる.

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詳細

Irreversible electroporation (IRE, NanoKnife® system) for the ablation of pancreatic adenocarcinoma
森安 史典*1,2 佐野 隆友*1 大久保 政雄*3 土屋 貴愛*4  杉本 勝俊*4 糸井 隆 夫*4
*1順和会山王病院がん局所療法センター
*2国際医療福祉大学臨床医学研究センター
*3順和会山王病院消化器内科
*4東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野