臨床精神医学第47巻第11号

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  • 特集/精神鑑定─私の実践と提言─
  • 発行日:2018年11月28日
  • 〈企画趣旨〉
     司法機関の依頼により刑事事件の被疑者・被告人の診断を行う精神鑑定は精神医学の重要な社会的機能である。今世紀に入り,裁判員制度と心神喪失者等医療観察法の施行を軸として,鑑定を取り巻く環境が変化している。とりわけ一般国民である裁判員が加わる裁判員制度においては鑑定の方式や鑑定人に向けられる期待に大きな変更が見られる。さらにこの数年,被告人の責任能力が争点となる重大事件が続発し,社会の注目を集めている。この問題をめぐって法曹の側で活発な動きがみられる一方,精神医学の側では取り組みが十分とはいえず,鑑定人の役割,診断と評価の方法,鑑定後の治療への導入などをめぐって現場に少なからず混乱がみられている。本特集では,刑事精神鑑定(簡易鑑定を含む)および医療観察法の鑑定・治療に関わっている専門家が,実践を通して感じている問題点と鑑定の質向上に向けたアイデアについて自由に意見を述べ,今後の議論の活性化及び法曹界に向けた問題提起に役立てる。

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〈目次〉
巻頭言 (筑波大学名誉教授)中谷 陽二
座談会
法曹と精神医学の対話 (司会)中谷 陽二(筑波大学名誉教授)/清野 憲一(千葉地方検察庁)/鈴木 秀行(前橋地方裁判所)/菅野 亮(法律事務所シリウス)/赤崎 安昭(鹿児島大学)/吉岡 眞吾(東尾張病院)/村松 太郎(慶應義塾大学)
鑑定と診断学
地方の県立精神科病院における精神鑑定の実践 (山口県立こころの医療センター)兼行 浩史
簡易精神診断と精神障害の司法精神医学的枠組みについて (聖マリアンナ医科大学)古茶 大樹
精神鑑定の精神医学的意義を守るために (国立精神・神経医療研究センター病院)田口 寿子
精神鑑定における自閉スペクトラム症の問題 (京都大学)十一 元三
刑事精神鑑定でなすべきこと─内因性精神病への留意と過度の説明の戒め─ (多摩あおば病院)中島 直
精神鑑定と疾病そしてスペクトラム (国立病院機構花巻病院)八木 深
責任能力判定
刑事責任能力鑑定について最近感じること (千葉大学社会精神保健教育研究センター)五十嵐 禎人
裁判員裁判における精神鑑定への提案─いくつかの基本シェーマの紹介─ (千葉県精神科医療センター)平田 豊明
精神鑑定の私の実践─気分障害の責任能力について─ (名古屋第一赤十字病院)舟橋 龍秀
刑事責任能力判定─行為の目的性と一貫性について─ (松原病院)松原 三郎
脳の言葉,法の言葉 (慶應義塾大学)村松 太郎
鑑定人の立ち位置
精神鑑定に関する提言 (昭和大学)岩波 明
鑑定人として最も重要なことは公正であることである (東京都立松沢病院)大澤 達哉
鑑定人尋問証言技術 (獨協医科大学埼玉医療センター)井原 裕
情状鑑定の意義 (岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター)高岡 健
 精神鑑定と矛盾─相克と相互尊重のバランスを目指して─ (国立病院機構東尾張病院)吉岡 眞吾
鑑定の質向上に向けて
精神鑑定書作成の意義─鑑定人の育成に対する提言も含めて─ (鹿児島大学)赤崎 安昭
わたしの精神鑑定─真実への探求─ (聖マリアンナ医科大学)安藤 久美子
精神鑑定と責任能力判断のブラックボックスを開け放つ (東京医科歯科大学)岡田 幸之
精神鑑定の課題と質向上に向けたアイデア─個人的経験から─ (国立精神・神経医療研究センター病院)平林 直次
書評
精神医学の概念デバイス〔村井俊哉著〕 (佐野厚生総合病院)大嶋 明彦