Bone Joint Nerve通巻第27号第7巻第4号

  • 特集/小児整形外科の過去・現在・未来
  • 発行日:2017年10月01日
  • 〈企画趣旨〉
     日本の整形外科疾患は,この40年で大きく様変わりしてきた。その大きな要因に人口動態の変化がある。現在,出生率は40年前の約6割にまで低下しており,14歳以下の年少人口は全体の約1/8になっている。必然的に整形外科における対象疾患は,加齢に伴う中高年齢者の変性疾患が中心になっている。40年前には,整形外科の3大疾患は「先天性股関節脱臼」,「先天性内反足」,「筋性斜頸」と言われ,これらの疾患を治療できない整形外科医は,一人前ではないとまで言われていた。今回,小児整形外科に関する特集の企画をいただき,前述した社会的背景を基に「小児整形外科の過去・現在・未来」と題し,過去を学び,現在の状況を理解した上で,日本の小児整形外科の未来を考えてみたいと思う。執筆者には,小児整形外科を牽引してきていただいた先生方,現在第一線でご活躍の先生方,そして新進気鋭の若手小児整形外科医を選ばせていただきました。日本の将来を担うこども達のために今何をすべきか,未来に向かって何ができるのか,明確な指針を与えてくれるものと期待しています。

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〈目次〉
1.基礎
小児関節疾患における生化学的アプローチ─ぺルテス病を中心に─ 天理大学 神谷 宣広
小児難治性運動器疾患に対する治療の現状と将来の展望 名古屋大学 鬼頭 浩史
小児側弯症に対するbiomechanics的approach 聖隷佐倉市民病院 小谷 俊明
2.臨床〈過去〉
日本における先天性股関節脱臼(先天股脱)治療の軌跡 あいち小児保健医療総合センター 服部  義
日本における先天性内反足治療の軌跡 獨協医科大学越谷病院 大関  覚
日本における筋性斜頚治療の軌跡 旭川荘療育・医療センター 青木  清ほか
3.臨床〈現在〉
先天性股関節脱臼治療の現況 兵庫県立こども病院 小林 大介
先天性内反足治療の現況 宮城県立こども病院 落合 達宏
先天性筋性斜頚治療の現況 埼玉県立小児医療センター 平良 勝章
最近の小児整形外科(股関節外科)のトピックス─新しい固定材料を用いた小児整形外科,股関節外科治療─ 佐賀整肢学園こども発達医療センター 和田 晃房
最近の側弯症治療のトピックス―主に思春期特発性側弯症について― 慶應義塾大学 岡田 英次朗ほか
最近の小児四肢再建治療の展開 国立成育医療研究センター 江口 佳孝
小児・思春期および若年成人(AYA世代)の悪性骨・軟部腫瘍における最近のトピックス 千葉県がんセンター 米本  司
小児整形外科疾患における鏡視下手術の応用 千葉県こども病院 柿﨑  潤
4.臨床〈未来〉
小児整形外科の未来に期待すること 長野県立こども病院 二見  徹
小児整形外科の未来に期待すること 神奈川県立こども医療センター 中村 直行
若手小児整形外科医としての未来像 東京大学附属病院 岡田 慶太
若手小児整形外科医として,伝えたいこと 東京医科歯科大学 山口 玲子
5.鼎談
小児整形外科研修のあり方 佐賀整肢学園こども発達医療センター 藤井 敏男/国立成育医療研究センター 高山 真一郎/(司会)千葉こどもとおとなの整形外科 亀ヶ谷 真琴
手術手技シリーズ
成長軟骨板障害に対する骨髄鏡による治療 千葉県こども病院 西須 孝
コラム やさしい外科医アンブロワーズ・パレ「私が包帯を巻き,神が治す」“Je le pansai et Dieu le guérit.” 東京大学 西野 仁樹