臨床精神医学第45巻第8号

現在の診断基準からみた統合失調症概念

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  • 三嶋 亮・他(京都大学)
  • 発行日:2016年08月28日
  • 〈抄録〉
    現在の診断基準という視点から統合失調症概念について検討した。「現在の診断基準」が示すものを,DSMの最新の改訂版であるDSM-5から,操作的診断の原型としてのDSM-Ⅲ,Kraepelin以降の統合失調症概念へと拡張し,各段階における統合失調症概念についての論点をあげた。統合失調症概念は微視的には諸学派間での差異や変遷が強調されてきたが,その概念を巡る議論を巨視的にみると,第1には,その本態が解明されていないという点で,第2には,統合失調症を精神疾患全体の中核とみなす,という精神医学のパラダイムに根本的な変化がないという点で,大きく変わりはないともいえる。ただし,DSM-5におけるスペクトラム概念の導入や,今日の精神医学の扱う問題の多様化により,統合失調症概念は,精神病性障害群の中で,さらには精神疾患全体の中で,その位置づけが相対化してきているとはいえる。

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詳細

The concept of schizophrenia from the perspective of the current diagnostic criteria
三嶋 亮 村井 俊哉
京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座(精神医学)