臨床精神医学第47巻第7号

摂食障害とトラウマ

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  • 中里 道子(国際医療福祉大学)
  • 発行日:2018年07月28日
  • 〈抄録〉
    摂食障害(Eating Disorders ; ED)は,体型や体重へのこだわりと食行動異常を主な症状とする精神疾患である。ED患者の約3分の2以上が,過去にトラウマ的なできごとを経験し,特に対人関係に関するトラウマと過食や排出行動との関連が高い。トラウマ体験への曝露や外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder ; PTSD)の症状が,EDのリスク因子,症状維持の要因として複雑に関連する。トラウマ的なできごとを体験し,EDの症状が維持されている患者の治療には,治療導入時にアセスメントで摂食障害とPTSDの診断,症状を詳細に把握し,症状が維持される要因としての,対人関係における安心感の欠如や,不安な状況を受け止め,病気のきっかけや症状維持に関する見立てを治療者と共有し,回復を促していく姿勢が大切である。本稿ではトラウマ症状,罪責感などの心の反応に対する認知の処理,感情の対処法などを取り入れた心理療法的アプローチを紹介する。

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Eating disorders and trauma
中里 道子*1,2,3
*1国際医療福祉大学医学部精神医学
*2国際医療福祉大学熱海病院心療精神科
*3千葉大学大学院医学研究院精神医学