臨床精神医学第54巻第8号
抗アミロイドβ療法の作用機序と特徴,有効性,副作用
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- 岩田 淳(東京都健康長寿医療センター)
- 発行日:2025年08月28日
- 〈抄録〉
本稿では,アルツハイマー病(AD)の治療における抗アミロイドβ(Aβ)療法の作用機序と特徴について概説する。2023年にレカネマブ,2024年にドナネマブが日本で承認され,AD治療は新たな段階に入った。抗Aβ抗体薬は,疾患の根本的な病態に働きかける初の生物製剤であり,従来の抗認知症薬とは異なる治療戦略を採る。ADではアミロイド・プラークの蓄積が神経細胞機能障害を引き起こすことが知られ,抗Aβ抗体薬はこの蓄積を除去し,認知機能の進行を抑制する。第Ⅲ相臨床試験では,レカネマブとドナネマブの投与により,認知機能の進行が約半年遅延する効果が確認された。一方,副作用としてアミロイド関連画像異常(ARIA)が報告され,定期的なMRIモニタリングが必要となる。両薬剤は点滴投与であり,医療機関における適切な管理体制が求められる。今後,長期的な有効性と安全性の検証が必要であろう。
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Mechanism of action, characteristics, efficacy and side effects of anti-amyloid-β therapy
岩田 淳
東京都健康長寿医療センター