肝胆膵第73巻第1号
症例報告 Burned-out NASHの経過を組織学的に確認できたNASH肝細胞癌の1剖検例
電子書籍のみ
- 上野 智子，他（社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会吹田医療福祉センター大阪府済生会吹田病院）
- 発行日：2016年07月28日
- 〈要旨〉
症例は79歳男性．肝障害精査目的で当院へ紹介され，腹腔鏡下肝生検で非アルコール性脂肪肝炎（NASH）起因肝硬変と診断した．その後，外来通院加療を受けていたが肝癌を発症し，4年後に肝不全で死亡し，病理解剖を行い，門脈本幹の腫瘍栓を伴う肝細胞癌を認め，非癌部の組織は脂肪滴や肝細胞の風船様変性を認めず，非特異的肝硬変（cryptogenic cirrhosis）の組織像であったが，過去の肝生検所見と比較しburned-out NASHと診断した.
詳細
A hepatocellular carcinoma (HCC) patient with histologically proven progression of nonalcoholic steatohepatitis (NASH) to burned out NASH
上野 智子 堀元 隆二 島 俊英 奥田 佳一郎 安田 律 旭爪 幸恵 大矢 寛久 天野 一郎 関 耕次郎 千藤 麗 松本 淳子 田中 いずみ 澤井 直樹 水野 智恵美 水野 雅之 岡上 武
社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会吹田医療福祉センター大阪府済生会吹田病院消化器内科