肝胆膵第77巻第6号
肝細胞癌に対する肝動脈化学塞栓療法における血管造影装置の進歩
電子書籍のみ
- 玉井 努，他（鹿児島市立病院）
- 発行日：2018年12月28日
- 〈要旨〉
肝細胞癌（HCC）に対する肝動脈化学塞栓療法（TACE）における画像支援は，血管造影装置，CT機器，画像処理ワークステーションおよびアプリケーションにおける画像処理速度の改善や性能向上により近年目覚ましい発展を遂げている，また近年のIVR-CTシステムおよびCone-beam CTは，個々の融合を深め，一つのモダリティとしてスムーズに使用可能な形態へ進化しつつある．技術の進歩により迅速に簡便に取得可能となったTACE時の3Dナビゲーションは，より正確な画像支援としてTACEの質を向上し，透視時間や造影剤使用量の減少，医師や医療スタッフ間での血管情報の共有による治療内容の均霑化へと寄与している．本稿では，肝細胞癌に対するTACEの画像支援の中心となる血管造影装置の進歩について改めて確認したい．
詳細
Breakthrough of the angiographic imaging system in the transarterial chemoembolization for the hepatocellular carcinoma
玉井 努＊1 椨 一晃＊2 小田 耕平＊2 熊谷 公太郎＊2 馬渡 誠一＊2 森内 昭博＊2 堀 剛＊1 坪内 博仁＊1 井戸 章雄＊2
＊1鹿児島市立病院消化器内科
＊2鹿児島大学病院消化器内科