Bone Joint Nerve通巻第35号第9巻第4号
腰椎椎間板ヘルニアに対するFull-endoscopic spine surgeryの手術成績
電子書籍のみ
- 中道 清広ほか(慶友整形外科病院)
- 発行日:2019年10月01日
- 〈抄録〉
全内視鏡下脊椎手術(full-endoscopic spine surgery:FESS)は皮切φ7,8 mmで,筋組織や脊椎構造の破綻を最小とする超低侵襲手術である.当院でも,従来までは腰椎椎間板ヘルニアに対してLOVE法を行っていたが,全内視鏡下ヘルニア摘出術(full-endoscopic lumbar discectomy:FELD)を導入し,良好な成績を得ている.今回,われわれは,腰椎椎間板ヘルニアに対するFESSの手術成績と低侵襲性について,LOVE 法と比較検討した.合併症,再発率,術前術後1 か月のJOA score,術後下肢痛,下肢しびれのVAS scoreについては両群間に有意差はなかったが,術後腰痛VASは,術後1日,3日,1週で,FELD群はLOVE群に比べ有意に低かった.FESSは筋組織への侵襲が少ないため,術直後の腰痛が少なく,早期の離床が可能であることが示唆された.
詳細
Surgical outcome of full-endoscopic spine surgery for lumbar disc herniation
中道 清広*1 渡邉 泰伸*2 河野 仁*2 清水 純人*3
*1 慶友整形外科病院慶友PEDセンター
*2 慶友整形外科病院慶友脊椎センター
*3 国保小見川総合病院脊椎脊髄センター