肝胆膵第72巻第6号

慢性膵炎診療ガイドライン2015改訂のポイント

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  • 伊藤 鉄英,他(九州大学)
  • 発行日:2016年06月28日
  • 〈要旨〉
    慢性膵炎は非可逆性の進行性慢性炎症疾患と考えられている.慢性膵炎の成因,病態は複雑であり,病期,病態を的確に把握し,それに応じた適切な治療を行うことが重要である.今回改訂された『慢性膵炎診療ガイドライン2015』の内容は診断,病期診断,治療,予後の四つに構成され,全体で65個のクリニカルクエスチョンが設定してある.本ガイドラインは,慢性膵炎の診療に一定の指針を与え,臨床上の実用性を重視した内容を目指し,臨床上有用と思われる論文を優先的に採用し,ガイドラインとして集約されている.診療ガイドラインの今回の改訂では,慢性膵炎臨床診断基準2009に基づいて早期慢性膵炎にも言及している.また,高力価リパーゼ製剤やESWLの保険適用,新規糖尿病治療薬,膵仮性嚢胞の定義と治療アプローチなどを含み,初版以降の新たなエビデンスを吟味・採用して診療ガイドラインとしての精度を高めた.

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Major points of revised clinical practice guidelines for chronic pancreatitis 2015
伊藤 鉄英 藤山 隆 植田 圭二郎 立花 雄一 安永 浩平 三木 正美 肱岡 真之 新名 雄介 李 倫學 河邉 顕
九州大学大学院医学研究院病態制御内科学