肝胆膵第87巻第4号

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  • 特集/薬物療法によって変貌する肝細胞癌治療:2023 Update
  • 発行日:2023年10月28日
  • 〈企画趣旨〉
    最近,IMbrave050試験のPositive結果がpress releaseされた.IMbrave050試験は肝細胞癌の根治的治療(切除,Ablation)後にアテゾリズマブ+ベバシズマブ投与とactive surveillanceを行って無再発生存率(RFS)を比較したPhaseⅢ試験であるがアテゾリズマブ+ベバシズマブが有意にRFSを延長した.またIntermediate-stageにおいてもTACTICS-L試験の最終結果が公表されABC Conversionの結果もASCO-GI 2023にて発表された.進行肝癌ではHIMALAYA試験にてデュルバルマブ+トレメリムマブ併用のいわゆるSTRIDEレジメンならびにPD-L1抗体単剤(デュルバルマブ)が承認され使用可能になった.また,進行肝癌においてレンバチニブ+動注化学療法(LEOPARD試験)が極めて有効であることが示された.この結果,Early,Intermediate,Advancedの全てのステージにおいて薬物療法(と局所療法併用)が肝細胞癌治療において極めて重要な役割を果たすようになってきた.本特集では,各ステージにおける薬物療法の役割について各エキスパートの先生方にご執筆いただくこととした.

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〈目次〉
〔巻頭言〕肝細胞癌薬物療法の進歩に何を期待するか 国立国際医療研究センター 國土 典宏

特別鼎談
 肝細胞癌に対する薬物療法−京都コンセンサス2023−
 (司会)工藤正俊(近畿大学)/Richard S. Finn(UCLAゲフィン医科大学)/Josep M. Llovet(マウントサイナイ医科大学)

Ⅰ.Early stage肝細胞癌
 肝細胞癌での腫瘍免疫微小環境とアジュバント療法における免疫チェックポイント阻害剤の役割 近畿大学 西田直生志,他
 Phase 3 adjuvant試験(IMbrave050 trial)の結果とその解釈 東京大学 市田 晃彦,他
 Early stage肝細胞癌における術前薬物療法の適応と今後の展望 京都大学 石井 隆道,他
Ⅱ.Intermediate-stage肝細胞癌
 LEN-TACE療法:TACTICS-L試験の結果とその解釈 岩手医科大学 黒田 英克
 LEN-TACEはintermediate-stage肝癌のほぼすべてが適応となる 奈良県立医科大学 田中 利洋
 PET陽性肝癌に対するLEN-TACE治療の有効性 虎の門病院 川村 祐介
 ABC conversion療法:その効果と適応 近畿大学 工藤 正俊
Ⅲ.Advanced stage肝細胞癌
 Phase 3 HIMALAYA試験の結果とその解釈 北海道大学 荘 拓也,他
 デュルバルマブ単剤の効果と実臨床における適応 千葉大学 小笠原定久,他
 IO+抗VEGFとIO+IOの複合免疫療法の使い分け 近畿大学 上嶋 一臣,他
 Phase 3 LEAP002試験(レンバチニブ+ペムブロリズマブ)の結果とその解釈 国立がん研究センター東病院 平 知尚,他
 複合免疫療法の治療効果予測を目指したバイオマーカー探索 大阪大学 小玉 尚宏
 レンバチニブ+動注化学療法の効果と適応(LEOPARD試験の結果) 武蔵野赤十字病院 土谷  薫,他
 Child-Pugh B肝癌に対する治療戦略 金沢大学 寺島 健志,他
 Vp3/4肝癌に対する治療戦略−薬剤,動注,放射線などを含めて− 金沢大学 山下 竜也,他
Ⅳ.現在進行中の臨床試験の概要と今後の展望
 現在進行中の臨床試験の概要と今後の展望(early,intermediate,advanced stage) 国立がん研究センター中央病院 森實 千種
シリーズ 第27 回日本肝がん分子標的治療研究会最優秀演題Award 北海道大学 荘 拓也,他