肝胆膵第86巻第5号
書籍・雑誌販売のみ
- 特集/臨床医に必要な肝癌Basic Oncology
- 発行日:2023年05月28日
- 〈企画趣旨〉
日本は国際的がんゲノムコンソーシアムの肝癌を担当し,本邦を中心に肝癌のゲノム・エピゲノム異常の全体像が解明された.また単一細胞解析技術等により肝癌微小環境における癌細胞・間質細胞・免疫担当細胞の多様性も明らかとなりつつある.これらの知見を踏まえた肝癌の発症機序の解明,発癌リスクの評価,さらに複合免疫療法時代における治療効果・予後予測バイオマーカーの探索が進んでいる.本特集では肝癌診療を担う臨床医に必要な基礎知見について各領域の専門家に解説いただく.
詳細
〈目次〉
〔巻頭言〕Pathology がつなぐBasic & Clinical Oncology 慶應義塾大学 坂元 亨宇
Ⅰ.がんゲノム
国際連携での肝癌の全ゲノム解析 理化学研究所生命医科学研究センター 中川 英刀
肝癌ゲノム変異と主要なpathway 東京大学医科学研究所 柴田 龍弘
肝細胞癌のゲノム変異,腫瘍微小環境に基づくサブクラス分類 慶應義塾大学 紅林 泰
トランスクリプトーム解析に基づく予後不良型肝細胞癌の分子生物学的特徴 東京医科歯科大学 谷合 智彦,他
肝細胞癌のctDNA解析と治療効果 山梨大学 村岡 優,他
肝細胞癌マーカーとしてのLG2m 金沢大学 丹尾 幸樹,他
トランスポゾンを用いた肝癌基礎研究-癌遺伝子探索・動物モデル- 大阪大学 小玉 尚宏
Ⅱ.免疫微小環境
肝癌における微小環境解析の最新知見 三重大学 中川 勇人
肝臓の微小環境における免疫抑制機構とがん免疫療法 国立がん研究センター研究所 寺﨑 史浩,他
肝癌のゲノム変異と免疫治療抵抗性の獲得メカニズム 東京医科歯科大学 奈良 篤,他
腫瘍関連マクロファージによる肝癌進展機構と治療標的 福井大学 野阪 拓人,他
マルチオミクス解析による非B非C肝癌の治療効果予測マーカー 大阪大学 村井 大毅,他
レンバチニブ投与後術後検体を用いた腫瘍免疫学的変化 東京大学 山田 友春,他
肝癌に対するT細胞レセプター遺伝子導入リンパ球療法 金沢大学 水 腰 英四郎
シリーズ 第26 回日本肝がん分子標的治療研究会最優秀演題Award
東京大学 山田 友春,他