肝胆膵第86巻第4号

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  • 特集/肝胆膵領域におけるアルコール医学の新潮流
  • 発行日:2023年04月28日
  • 〈企画趣旨〉
    「肝胆膵」では2018年1月号にアルコールの特集を行って以来,アルコールに関する特集号は発刊されていない.欧米,とくに米国ではアルコール性肝障害の研究は活発に行われているが,残念ながら日本ではアルコール多飲者に対する社会的偏見などがアルコール研究や治療開発の障害となってきた.しかし,肝疾患に目を向けてもpost HCV時代にはアルコールは肝硬変の成因別実態で実に非B非C型のほぼ半数を占めており,肝疾患の重要な病因となっている.また,アルコール依存に対する治療も「禁酒か否か」の2者択一ではなく,減酒によるハームリダクションという新たな概念も誕生し,日本肝臓学会でも啓発活動を行っている.このようにアルコール医学の研究と臨床は最近新たな潮流を生み出しつつある.そこで約5年ぶりに肝胆膵領域におけるアルコール特集を企画することも意義があるのではないかと考えられる.

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〈目次〉
〔巻頭言〕アルコール関連肝疾患をめぐる国際的趨勢と展望 順天堂大学 池嶋 健一
Ⅰ.日本におけるアルコール依存の現状と対策
 アルコール依存症の概要と診断 国立病院機構久里浜医療センター 湯本 洋介,他
 治療目標の選択 北海道大学 中井 正人,他
 ハームリダクションとしての飲酒量低減 ケイアイクリニック 堀江 義則
 心理社会的治療 岡山県精神科医療センター 宋 龍平
Ⅱ.アルコール性肝障害の基礎研究−病態解析における新知見−
 アルコール性疾患とゲノム変異 大阪大学 松本 博志
 アルコール性肝障害とKupffer細胞 川崎医科大学 佐々木 恭,他
 アルコール性肝障害における細胞外小胞の役割 三重大学 江口 暁子
 アルコールによる肝細胞障害-分子病理学的解析- 産業医科大学 原田 大,他
Ⅲ.アルコール性肝障害の臨床研究における新知見
 飲酒量マーカーとしての糖鎖欠損トランスフェリン 順天堂大学 今 一義
 アルコール性肝障害とサルコペニア 大阪医科薬科大学 西川 浩樹,他
 MAFLDにおけるアルコールの意義 久留米大学 天野 恵介,他
 アルコール性肝障害における肝移植の現状 岡山大学 高木 章乃夫,他
Ⅳ.アルコールと膵疾患における新知見
 アルコール性膵炎の現状 東北大学 菊田 和宏,他
 飲酒は膵管癌の危険因子となり得る 国立病院機構災害医療センター 鄭 素怡,他
シリーズ 第26回日本肝がん分子標的治療研究会最優秀演題Award
 東京医科歯科大学 谷合 智彦,他