肝胆膵第85巻第1号
書籍・雑誌販売のみ
- 特集/ウイルス肝炎Annual Update
- 発行日：2022年07月28日
- 〈企画趣旨〉
B型，C型ウイルス肝炎治療は飛躍的に進歩し，WHOは2030年までの疾患撲滅を目標に据えている．HCVについては治療不成功後の耐性ウイルスや，非代償性肝硬変治療後の中・長期予後，肝線維化・門亢症の不可逆性などの問題が残っている．HBVについては長く核酸アナログ長期投与に頼ってきたが，cccDNAの完全排除を狙った新規治療薬の開発が進んでいる．抗ウイルス療法後の発癌や病態形成機構には不明な点が多く，それに基づく治療法の開発や，発癌リスクを評価し，層別化する新たなバイオマーカーの探索研究も進んでいる．本特集では，B型，C型ウイルス性肝炎の最新の基礎的・臨床的研究成果について詳述する．
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〈目次〉
〔巻頭言〕2030年日本における肝炎ウイルス撲滅に向けて－ウイルス肝炎知識updateの必要性－ 山梨大学 榎本 信幸
Ⅰ．C型肝炎
2030年の肝炎撲滅に向けた日本の立ち位置は？－C型肝炎に対する国の総合的な対策－ 国立国際医療研究センター 竹内 泰江，他
薬剤耐性をふまえたDAA治療 武蔵野赤十字病院 黒崎 雅之，他
Rare genotypeに対するDAAs治療 虎の門病院 藤山 俊一郎，他
C型非代償性肝硬変治療のReal world 大阪大学 田畑 優貴
SVRと門脈圧亢進症 埼玉医科大学 内田 義人，他
DAA治療後における肝硬度の経時的変化と肝発癌 武蔵野赤十字病院 玉城 信治
C型肝炎SVR後の生命予後 東京医科歯科大学 中川 美奈，他
Ⅱ．B型肝炎
B型肝炎の疫学－変遷と将来像－ 東京大学 南 達也，他
核酸アナログ長期投与とHBs抗原 山梨大学 高田 ひとみ，他
HBコア関連抗原のエビデンス 信州大学 奥村 太規，他
B型肝炎核酸アナログ治療下の発癌リスク評価 虎の門病院 保坂 哲也
B型肝炎診療を変える高感度アッセイ：iTACT法 名古屋市立大学 井上 貴子，他
再活性化対策の最新エビデンスと対策 北海道大学 須田 剛生，他
B型肝炎排除を目指した新規治療法の治験状況 名古屋市立大学 松浦 健太郎，他
Ⅲ．外科的治療
DAA時代の肝切除 群馬大学 播本 憲史，他
ウイルス性肝硬変と肝移植 京都大学 奥村 晋也，他
鼎 談
B型・C型ウイルス肝炎診療の現況と課題
（司会） 坂本 直哉（北海道大学）／朝比奈 靖浩（東京医科歯科大学）／加藤 直也（千葉大学）
特別企画 臨床REPORT
新たなパンデミックか？小児に発生する原因不明急性肝炎－英国からの緊急レポート King’s College Hospital 全 陽
シリーズ 第25回日本肝がん分子標的治療研究会優秀論文記録集
群馬県済生会前橋病院 畑中 健，他／千葉大学 神﨑 洋彰，他／岡山大学病院 足立 卓哉，他／京都大学 上野 真行，他／香川労災病院 出口 章広，他／山口大学 徳光 幸生，他