図解 家族の健康を理解する!! 在宅チーム医療実践マニュアル

  • 監修:山脇正永(京都府立医科大学教授)
  • 発行日:2020年07月15日
  • はじめに
     急速に高齢化が進むわが国において,医療費の抑制と介護に関わる人手不足は喫緊の課題である。また人口減少地域においては,医師不足の課題が声高にいわれている。
     このような背景のなか,①虚弱高齢者の自立支援,②医療費抑制・適正化,③在宅ケアによる患者のQOLの向上,などを目的とし,在宅医療が政策として推進されるようになった。
     一方,医療と福祉の壁を取り払い,医療職従事者がチームとして患者のケアにあたることは,介護職の人手不足解消や医療費削減が本来の狙いであるにせよ,地域コミュニティに根差した医療の在り方として必要不可欠となりつつある。これは,「かかりつけ医」,「かかりつけ薬局」制度がそれを象徴している。
     これらの状況を鑑み,これから医療職に従事する方々がわかりやすくその仕組みを学ぶことができ,エビデンスに基づき臨床と教育に資する1冊の書籍として編纂することが本書の企画趣旨である。
     本書を理解することで,各職種が他職種の役割・考え方を理解できるように工夫を施し,患者さんに対するケアを「患者さんや家族の生活」を中心として医療チーム全体で考えられる内容とした。

    京都府立医科大学 教授
    山 脇 正 永

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<目次>
I.知識編
 1.在宅医療の基礎知識
    在宅医療に求められること(関医院)関  透
    治療の基本方針(上原医院)上原春男
    在宅医療の展望と課題(北川内科医院)北川 靖
 2.チーム医療の基礎知識
    医師の立場・役割(医療法人社団都会)渡辺康介
    看護師の立場・役割(渡辺西賀茂診療所)森山文則
    薬剤師の立場・役割(株式会社メディカルグリーン)大澤光司
    歯科医師の立場・役割(水野歯科医院)水野昭彦ほか
    介護福祉職,特にケアマネジャーの立場・役割(三幸会生活サポートセンター)井上 基
    病診連携(市立福知山市民病院)阪上順一ほか
 3.地域と在宅医療
    21世紀の異次元高齢社会のための新たな医学体系(未来医療研究機構)長谷川敏彦

II.実践編
 1.病態・疾患のアセスメントと対応
    認知症患者(京都府立医科大学)山脇正永
    フレイル・サルコペニアの病態,アセスメントと対応を知る(東京大学)田中友規ほか
    ポリファーマシーと服薬指導のコツ(京都府立医科大学)山脇正永
    摂食嚥下障害(京都府立医科大学)山根由起子
    栄養療法─経腸栄養法(EN)(西山医院)西山順博ほか
    在宅医療の輸液療法と環境整備(ゆう薬局グループ)小林篤史
    褥 瘡(京都桂病院)岡田依子
    救 急(京都府立医科大学)山畑佳篤
    在宅医療における感染症対策(神野医院)神野君夫
    転倒予防(千春会病院)山川恒平ほか
    在宅医療現場でのチューブやカテーテルに関するトラブル(土井医院)土井正樹
 2.在宅医療の実際
    緩和ケア(川村クリニック)川村治雄
    神経難病患者のケア(国際医療福祉大学)荻野美恵子
    精神科訪問看護がやっていること(訪問看護ステーション ユニネット・まちかど)白波瀬裕美
    小児の在宅医療(とくだ小児科内科)徳田幸子
    訪問リハビリテーションの役割(千春会病院)重村一夫ほか
    在宅患者の糖尿病療養支援に対する考え方(渡辺西賀茂診療所)小原章央
    意思決定支援(たなか往診クリニック)田中 誠
    EBMとNBM(訪問看護ステーションにしがも)村上成美
    ICF(国際生活機能分類)(仙台往診クリニック)川島孝一郎
 3.家族へのケア
    管理栄養士の立場・役割(京都訪問栄養士ネット)樹山敏子ほか
    こころのケア(渡辺西賀茂診療所)尾下玲子
    介護の注意点(元 渡辺西賀茂診療所)奥野景子
    グリーフケア(イトウ診療所)伊藤照明

III.ケーススタディ編
    マンガ 北川なつ・事例提供者 村上成美
    事例1 私たちが励まされ─医療依存度の高い事例─
    事例2 身内のいない看取りだけれど…
    事例3 最後まで母として
    事例4 父は「もう食べられない」「戻るところがない」 どこで死ねばいいの?
    事例5 あなたをお姉ちゃんにしてあげたいの─小児外泊のお手伝い─

IV.TOPICS
 1.ICT
    ICTを用いた情報共有と多職種連携「クラウド型電子カルテ」「サイボウズLive」「京あんしんネット」(渡辺西賀茂診療所)小原章央
    療養者を情報発信の中心とする情報共有「電子連絡ノート」(京都大学)笹山 哲ほか
 2.教育
    京都府立医科大学在宅チーム医療推進学講座 概要(京都府立医科大学)山脇正永
    ごちゃまぜIPE(interprofessional education) (宮崎大学)吉村 学
 3.京都府の多職種連携による取り組み
    嚥下調整食による地域,多職種,異業種連携の試み(愛生会山科病院)荒金英樹
 4.在宅のDOA(=Dead on arrival)
    在宅医療における心肺停止Cardio Pulmonary Arrest(CPA)(陶山医院)陶山芳一